宙に手を伸ばせ
空の星々を鏡のようにそっくりそのまま写し取ったような湖にある桟橋に少女が1人腰掛けていた。
「まるで宇宙みたい」
ぽつりと呟いた少女は茹だるような暑さに耐えかねてその健康的でスラリとした足を湖に浸けた。足を浸けた反動で湖に波紋が広がっていき、少女はまるで自身が宇宙を消しているかのような気がして眉間にシワを寄せた。
少女は足を湖に浸けたまま上半身を倒し、宙を見上げた。
「やっぱりなりたいな宇宙飛行士。」
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