ある日の誓い

あの日俺は誓ったんだ
彼女を
カーラを
何があっても守ると
死んでも守ると

ソルド・クラース・バイル
私の婚約者で
私が世界で1番嫌いな奴
いつも
「俺が守るからって大丈夫ですよ。殿下」
うるさかった鬱陶しかった
だけどもう彼は居ない
暗殺者から私を庇って死んだ
失って初めて分かる大切な人って
こういう事を言うんだな
散々泣いた
もう二度と泣けなんじゃないかってくらい
涙が枯れた時誓った
彼が私を守ってよかったって思えるように生きようって

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それから、幾年も時が過ぎ去った今だから考えられることなのだけれど。
思い返してみれば、あれが私を変えるきっかけだった。あいつの死が、大切な人間の死が、私に「死」がどういうものかを深く刻み込んだことが。
百年戦争。その名の通り、百年も前から続く我が国の終わりなき戦争。その戦争に巻き込まれて私は命を狙われ、あいつは死んだ。
王族の血を引く唯一の子である私は将来この国を背負って立つ宿命を定められている。それはつまり、私が前に出て、自国の民に戦いを強いらねばならないということ。
物々しい軍議の際に思い出すのはあいつを刺した暗殺者が残した一言。よくも父さんを殺したな、と。その叫びが、慟哭が、今も私を苛んでいる。
愛する者を失い、自国の、敵国の民の愛する者を指示一つで奪う罪悪感で私の心は限界だった。
そんなある日のことだった。

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戦線は開かれる

隣国のカルディア帝国とはいつ戦線が開かれてもおかしくないほど緊張状態が続いていた
そして父である王はなるべくカルディア帝国と戦争にならないよう詮索を続けていた
だがそれに不満のあった貴族達がソルドが暗殺されたのをいい事にそれをカルディア帝国によるものであるとし無理矢理戦線をこじ開けようとした
最初は抑えられる事ができたが時間が経つにつれそれは他の貴族へと伝播しもはや戦争以外の選択肢はなくなっていった
「爺...この国はどうなるんでしょうか」
「殿下...もはや戦争は避けられないでしょう。兵力はほぼ互角。どうなるかは分かりませぬ」
「そう...こんな事誰が望んでるの...神が望んでるのですか」
翌日ゴール王国はカルディア帝国へ宣戦布告し
1ヶ月後両国の国境にある平原にて戦端が開かれた

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ドリアムズ3世 2022-04-19 17:55:39

ドレスのシーンとか色々カットしちゃったけど
どっちにしろストーリーちょっとどころじゃないレベルで変える予定だったし
別に問題無し!
ノベルアップの方も読んで見てね( *¯ ꒳¯*)✨


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